システム導入を考えている医療機関と優良業者を結ぶ

電子カルテの失敗しない選び方と比較ポイント

2018年の調査によると全国の病院への電子カルテ導入率は34.4%(2903施設)で、400床以上の大きな施設は80%以上が導入している状況です。

一方で、300床未満の中小病院では30%以下にとどまっており、これから新規でシステム導入検討される医療機関も多いかと思います。

そこで、このページでは、

 

病院理事長「◎◎病院のA先生に〇〇社の電子カルテが良いって聞いたけど本当なのかな。」

病院事務長「電子カルテを検討する際のポイントってどこだろう。」

情報システム室室長「どうやって比較して決めたらいいんだろう。」

 

このような悩みにお答えします。

 

もくじ

  • 電子カルテシステム比較ポイント:その1・価格面を比較
  • 電子カルテシステム比較ポイント:その2・システム導入ノウハウを比較
  • 電子カルテシステム比較ポイント:その3・操作性を比較
  • 電子カルテシステム比較ポイント:その4・機能面を比較
  • 電子カルテシステム比較ポイント:その5・サポート体制を比較

 

私は医療システム業界で約15年サラリーマンをやっていました。

電子カルテメーカー勤務時代にはエンジニアと営業を経験したため電子カルテの知識やノウハウがあります。

2社目は部門システムベンダーの立場としてあらゆる電子カルテベンダーと関わりを持つことが多くあらゆるベンダーの特性やメーカーと商社の関係性などの情報があります。

これらの経験を踏まえて電子カルテシステム比較ポイントを解説します。

 

電子カルテシステム比較ポイント:その1・価格面を比較

1つ目のポイントは「価格面を比較」です。

費用面は大きくイニシャル費用・サポート費用に分類されます。

 

イニシャル費用は、

 

  • アプリケーション費用
  • ハードウェア費用
  • 導入・適用費用

 

で構成されます。

 

イニシャル費用は1床あたり70万円~100万円が相場と言われていますが、大学病院のように多くの専門部門システムやサブシステムを導入することになれば1床あたり200万円~300万円になります。

導入するシステム範囲によって大きく増減します。

 

まずは、イニシャル費用の中の「アプリケーション費用」について解説していきます。

「アプリケーション費用」とはソフトウェアやライセンスに関わる費用を指します。

 

購入するライセンス数や施設規模(病床)別で価格が設定されるケースがあります。

ライセンスの考え方もクライアントパソコン台数で計算する方法やユーザー人数で計算する方法などメーカーによって設定方法がさまざまです。

 

例えば、

 

  • 100台のパソコン分のライセンスで300万円※クライアントライセンス方式
  • 100ユーザーのライセンスで300万円※ユーザーライセンス方式
  • 100床~199床のライセンスで300万円※規模別サイトライセンス方式

 

などあります。

 

ですので、検討候補の電子カルテベンダーへは「電子カルテ利用パソコン台数・職員数・病床数」を伝え、条件を揃えて価格を確認することをおすすめします。

 

「ハードウェア費用」はサーバー機器やパソコン、プリンタ、バーコードリーダー、スキャナなどの機器類の費用を指しています。

サーバー機器構成(スペック)は電子カルテメーカーやシステム導入範囲によって異なります。

電子カルテベンダーが電子カルテが動作する適切なサーバー機器構成を組み立てます。

パソコンの台数は運用や病院構造によって増減がありますが、おおむね100床あたり100台~150台が目安となります。

ある程度精緻な台数を算出するには、病院図面にパソコンやプリンタのマークをプロットし数えると良いです。

こちらもパソコン台数、プリンタ台数など条件を揃えて電子カルテベンダーへ見積を取得することをおすすめします。

 

「導入・適用費用」は電子カルテベンダーのシステムエンジニアが現地(病院)へ訪問し、運用設計やシステム設定、動作検証、操作説明、リハーサルなどを行う作業対応の人件費となります。

多くの電子カルテベンダーはシステム稼働までの準備期間(半年~1年)に病院に常駐しシステムを構築していきます。

ベンダーによって導入チームの体制・スキル・人数等異なるため、どのような体制を想定しているのかも含め確認することをおすすめします。

 

サポート費用については、

  • アプリケーション保守費用
  • ハードウェア保守費用

に分類されます。

 

それぞれ年間でどのくらいお金が必要か確認することをおすすめします。

病院には2年に1度診療報酬改定があり、そのタイミングでシステム改修を伴うケースが多いです。

「アプリケーション保守費用」に診療報酬改定対応費用が含まれているかどうかもポイントですので、電子カルテベンダーへ確認することをおすすめします。

 

さっそく各電子カルテの事例や詳細を見たい場合はこちら

 

電子カルテシステム比較ポイント:その2・システム導入ノウハウを比較

2つ目のポイントは「システム導入ノウハウを比較」です。

電子カルテベンダーが多くの導入実績・ノウハウを持っていればいるほど導入・構築はスムーズに進みます。

 

ざっくり「電子カルテメーカー」と「電子カルテベンダー」の違いを解説します。

「電子カルテメーカー」は電子カルテシステムのパッケージソフトを自社開発している企業のことです。

 

「電子カルテベンダー」は電子カルテの開発メーカーと電子カルテシステムを販売し導入・構築を行う企業も含みます。代理店やパートナーも含まれるということです。

 

例えば、病院電子カルテシェア2位のソフトウェア・サービスは「開発」「販売」「導入」「保守」を自社で行っていますので、「メーカー」であり「ベンダー」でもあります。

 

一方で、富士通のLX(中小規模版電子カルテ)は各地域にパートナー企業があり、各地域のパートナーが販売や導入・保守を行っています。

このような場合は、「メーカー」が富士通となり、「ベンダー」がパートナー企業という位置づけとなります。

 

実際は地域パートナーが販売・導入・保守を手掛けるため、その地域パートナーが導入実績やノウハウを持っているかがポイントとなります。

選定候補ベンダーへはパッケージシステム実績数だけではなく、提案されているベンダーの導入実績数を確認することをおすすめします。

さらには、提案ベンダーが電子カルテ導入を手掛けた病院への見学依頼をされることをおすすめします。

見学依頼をして見学候補がない場合は少し疑ったほうが良いかもしれません。

 

さっそく各電子カルテの事例や詳細を見たい場合はこちら

 

電子カルテシステム比較ポイント:その3・操作性を比較

3つ目のポイントは「操作性を比較」です。

操作性の良し悪しが、稼働後スムーズに入力運用できるかのポイントとなってきます。

 

ここでまず、「パッケージシステム」と「カスタマイズシステム」の違いについて解説します。

現在販売されている多くの電子カルテシステムは「パッケージシステム」になっています。

電子カルテが誕生したのは1999年になりますが、その当時は「カスタイマイズシステム」も多く存在していました。

「カスタマイズ」とはユーザーの好みや使い勝手に合わせて見た目や機能、仕様を変更していくことをいいます。

 

ユーザー好みになることで導入当初は評価が良いのですが、カスタマイズを繰り返すことにより、全体の整合性が取れなくなり、そのうち少しカスタマイズするだけで不具合が発生することにつながります。

共通仕様がなく、管理が煩雑になりどの部分をどう変更したかもわからなくなり最終的にいびつなシステムになってしまうという欠点があります。

 

そういった背景を踏まえ各社パッケージシステムへ切り替えを行い現在販売されているほとんどの電子カルテがパッケージシステムとなっています。

 

一方で、パッケージシステムとはいうものの時代の変化や診療報酬改定等で新たな機能や仕組みが必要になるため、バージョンアップされた機能はパッケージとして反映される「成長型パッケージシステム」を採用しているメーカーが多いです。

 

操作性を確認する上では選定候補ベンダーが提案する電子カルテパッケージのデモンストレーションを見ることをおすすめします。

数年前から流行っている形式が展示会式デモンストレーションです。

院内の会議室に電子カルテPCを複数台とベンダーの説明員を配置し、医師やそのほかの職員が空いている時間に来てもらい操作説明やデモンストレーション受けるやり方です。

医師や看護師が一同に集まるのはなかなか難しいことと、マンツーマンでデモンストレーションを受けることができるため、わからないことがあればその場で聞けますし、触ることもできるため非常に評価をしやすいです。

デモンストレーションを受けられた職員へはアンケートを取り、操作性に関して評価を実施することをおすすめします。

 

さっそく各電子カルテの事例や詳細を見たい場合はこちら

 

電子カルテシステム比較ポイント:その4・機能面を比較

4つ目のポイントは「機能面を比較」です。

機能面についてすべてを比較することはかなり難しいです。

各電子カルテメーカーがそれぞれの機能仕様書を保有しているため、選定候補ベンダより取り寄せることが可能です。

ですが、それを見比べたところで、独自の機能名やツール名が記載されており比較のしようがないのが実情です。

たまに、いろんなメーカーの仕様書を合体され整合性が取れない仕様書を策定されているケースもありますが、正直危険です。

案としては、デモンストレーションでのアンケートで操作性の評価が良かったベンダのシステム機能仕様書をベースとして、自院にとって絶対的に必要と思われる機能仕様項目を付け加えていきます。

最終的に必要な機能項目を付け加えた仕様書を選定候補ベンダ各社へ配布し機能として「搭載している」「搭載していない」の回答をもらうように依頼することをおすすめします。

 

さっそく各電子カルテの事例や詳細を見たい場合はこちら

 

電子カルテシステム比較ポイント:その5・サポート体制を比較

5つ目のポイントは「サポート体制を比較」です。

 

サポート体制は大きく

  • 導入構築サポート体制
  • 保守サポート体制

に分類されます。

 

「導入構築サポート体制」はシステム稼働までの準備段階の体制となります。

選定候補ベンダーへはどのような人(導入経験、保有資格)が何人で対応する予定なのか確認し、体制図の提示依頼をおすすめします。

 

「保守サポート体制」はシステム稼働後の運用段階のサポート体制となります。

近場にサポート拠点があり、何かあればすぐ駆けつけてくれるようなベンダーであれば安心と考えられますが、一方で駆けつけてくれる人がノウハウや知識を持っていなければまったく意味をなしません。

「操作問い合わせ」「依頼・要望問い合わせ」「緊急トラブル問い合わせ」でそれぞれどんな人がどのような手段で対応されるかを確認することをおすすめします。

 

さっそく各電子カルテの事例や詳細を見たい場合はこちら

 

まとめ

本記事では、電子カルテ比較のポイントを詳しく解説させていただきました。以下、本記事の要点について箇条書きで再度紹介します。

  • 価格面を比較
  • システム導入ノウハウを比較
  • 操作性を比較
  • 機能面を比較
  • サポート体制を比較

上記すべてを1つの比較表などにまとめて、あたたの所属する病院にとってどのベンダー・メーカー・システムが適しているか比較することができれば、結果としてベストな選択ができると思われます。

選択したシステムによっては病院運営や経営への大きく影響を及ぼします。

本記事のポイントをしっかりと押さえつつも同サイト内で公開されている記事を参考に納得したベンダー選びにお役立ていただけますと幸いです。

 

各社電子カルテの導入事例や製品情報を見たい方はこちらからどうぞ

GX(富士通株式会社)

LX(富士通株式会社)

新版e-カルテ・NEWTONS2(株式会社ソフトウェア・サービス)

MI・RA・Is(株式会社CSI)

MegaOakHR(日本電気株式会社)

 

電子カルテや医療ITのお役立ち記事

医療情報系の就職・転職におすすめの資格

おすすめの病院システムコンサルティング会社5選

ベンダー乗り換え時のデータ移行3つの課題

医療×AI ベンチャー企業・スタートアップ企業まとめ

医療系に強い転職サイト・転職エージェント

お問い合わせ